フィリピン女に300万奪われた馬鹿な男の日記

フィリピン女性に騙されて全貯金を失ったバカな男の日記です。

フィリピン女性に騙されたマヌケな男の日記②職安編

僕は松本マリサを職安に無理矢理連れていった。

 

松本マリサは終始、ふて腐れた感じだったのだか
こちらだってずっとお金が出せるワケでもないし
それよりも早くこいつと別れたい!

もう愛情もへったくれもないし!

 

それにはまず、こいつの生活を何とかしないと!
と変な責任感にかられ職安へ連れて行った。

 

最初に職種と月給額の希望などを書く欄があったのだが
松本マリサは

 

「日本語わからないよ」

 

と言って全てを僕に書かせた。

 

 「こいつ・・・この間、病院に行った時は
 全部自分で予約したりしたくせに。
 そういう事はやっぱり慣れてやがる・・・」

 

 

 松本マリサのやる気のない態度にカチンと来たが
ここは仕方ない。

 

奴に働いてもらう為、僕が松本マリサから希望を聞いて
書類に書き込んでいった。

 

松本マリサの希望は月15~20万貰えて
時間はいつでもオッケー。

 

とりあえず金額は松本マリサの言うとおりに書いたのだか
時間帯はワザと「朝~夕方まで希望」と書いてやった。

 

書類の書き込みも終わって受付に出したのだが
松本マリサは終始スマホをいじっていた。

 

ポチポチ・ポチポチと
ずっとスマホをいじっていた。

 

 そのうち受付の人に呼ばれて行ってみると
女性の職員の方が対応してくれた。

 

候補が二つあって
一つはお弁当屋さん。
もう一つは総菜屋さんだった。

 

どちらも朝~夕方までの仕事だったので

「どうする?どちらが自分に合ってると思う?」

と松本マリサに聞こうしたら

 

何と松本マリサはまだスマホをいじっていた!

しかも職員の人の前で堂々といじっていたのだ!

 

 思わず

 

「何スマホいじってんだよ!失礼だろう!」

 

 

 と言うと無言でスマホを鞄にしまうのだが
ラインかメール音がするとすぐ鞄から取り
またいじりだすのだ!

 

何度注意しても言うことをきかない
松本マリサと僕のやり取りに

 

職員の女性が

「大変ですね~(笑)」
と苦笑いをしてきた。

 

 僕は

 

「『穴があったら入りたい』とはまさにこの事だな・・・」

 

 

 と係りの人に申し訳なく思うと同時に

とても恥ずかしく
自分が非情に情けなくなってしまった。

 

「なんで自分はこんなフィリピン人と一緒にいるんだろう・・・」

 

 もちろんフィリピン人の中でも
ちゃんと働いてしっかりと地に足をつけて
生活をしている人もいると思う。

 

ところが何だコイツは!?

 

男には「金・金・金」
さぼる事しかせずに、暇さえあればスマホをいじり
自分の髪や化粧・洋服などは綺麗にしてるくせに
家の中はグッチャグチャ!
うちの嫁より少しマシなだけな汚部屋。

 

タバコを止めろ!と何度言っても止めないし

人の言うことを全く聞かないし!

 

 

 最近はセックスなんて全くしてないけど

 

こいつはセックスし終わった後

 

 オヤジみたいにタバコを吸ってやがったし!

 

  

料理も全く作らないし掃除もしやしないし

出してくれるのはカット野菜だけ!
一体僕はコイツのどこがいいんだ!?

 

 まだ嫁の方が出来合いだけど
ちゃんと買ってきてくれるぞ!

 

 

 もし今、会社の人に松本マリサと
一緒に歩いているところを見られたら速攻隠すだろう。

 

そして堂々と松本マリサを紹介出来ないだろう・・・

 

とにかく早く別れないと!
早く就職してもらって
コイツから離れないと!

 

 今は怒ってる場合じゃない!
そう思い直して、何とか候補を絞った。

 

「では、この時間に電話して面接時間を決めてくださいね」
と時間指定され職場の電話番号の紙を受け取った。

 

電話をするその日
朝、仕事に出かける時、僕は

 

「ちゃんと電話してね!電話して面接時間を決めるんだぞ!」

 

 と強めに言ったが松本マリサは眠かったせいか

「は~い」とやる気のない返事をした。


仕事から帰ってきて、さっそく松本マリサに
「電話したか?」
と聞いたら

 

「ダメだった」

 

 

と言ってきた。

 

は?
ダメって何?

面接時間を決めるのに
ダメなんて返事ないでしょ?

 

 

そう思ったけれど、もう何だか頭に来たのと
呆れてしまったのと、どうしようもない気持ちになって

 

「もう一回明日電話しろ!!」

 


と怒鳴ってしまった。

 

次の日、仕事から帰ってきて松本マリサに聞くと

「やっぱりダメだったよ」

 

と言われた。

 

面接時間を決めるだけなのに
働けるかどうか?その電話じゃないだろう・・・

 

もう疲れてしまって
松本マリサの事を人間に見えなくなってしまった。

 

一体、誰の為にこんな事をしているんだか・・・

こんな行動を起こしている自分にも呆れた夜だった・・・


つづく


 

フィリピン女性に騙されたマヌケな男の日記①職安編

松本マリサがフィリピンパブで働いていて
しかも僕を酔い潰して
その店に運ばれているのを、まだ知らなかった頃。

 

「もう本当にお金がない。
 いつ別れるか・・・」

 

そればかりを考えていた。

 

何度か松本マリサにお金の事で話し合いをした。

 

松本マリサのアパートには
マリサと僕とマリサの息子一人が住んでいた。

 

この息子は働いていたのだか
全く家にお金を入れなかった。

 

 

 

それどころか、ある日いきなり

「パソコン買ってきた。これでゲームやる」

 

 

と言って僕が持っているのよりも
だいぶスペックの良いパソコンを買ってきて
友達を呼んではゲームをやっていた。

 

 

それについても何度か話をした。

 

「息子だって働いて暮らしているのだから
 お金を入れるようにしないと。
 それにフィリピンにお金を送るのなら
 僕よりも息子が協力すべきだろう。」

 

 

そう言っても松本マリサは僕の提案を聞いてくれず
何か言っても
「だって彼は稼ぎが少ないから」
と言って絶対に出させようとはしなかった。

 

結局、お金が必要になると

 

「なおきち、お金どうにかしてよ!」

 

 

と頼んできていた。

 

「お金どうにかしてよ」の攻撃は
もう本当にウンザリしていて
松本マリサの顔を見るのも嫌になっていた。

 

もう本当に愛情もなくなっていて

松本マリサに触るのも嫌だった。

 

本当は家を出たかったのだけど
もう自分のヘソクリも底をつき始めていて
最初は戸惑いがあって出来なかった一人暮らしも
お金がなくて出来ない一人暮らしへと変わっていった。

 

毎日毎日

 

「どうにかしてこの生活から抜けないと・・・。
 早く奴と別れないと・・・
 帰る家をどうにかしないと・・・」

 

そればかりを考えていた。

 

毎日毎日考えているうちにある事を思いついた!

 

「そうだ!松本マリサを職安に連れてって働かせよう!
 夜チマチマとベビーシッターの仕事をして小金を稼ぐより
 ちゃんと働いてお金を稼げばいいじゃないか!」

 

 

僕はさっそくこの考えを行動に移した。

 

「マリサ、ちゃんと働かないとダメだから職安に行こう!」

 

 

そう言うと松本マリサは僕を無視した。

 

「・・・こいつ・・・」

 

こいつはいつも僕の言うことをきかない!
それなのに何かあれば金・金・金!
金しか言えねーのかっ!このクソババア!

 

 

怒り心頭になりながら
半ば強引に松本マリサを職安に連れて行った。

 

つづく


 

フィリピン女性に騙されたマヌケな男の日記①写真編

その頃、僕は松本マリサが
「フィリピンパブ」
で働いているのを知らなかった。

 

以前も書いたように
松本マリサは「ベビーシッター」の仕事をしに
夜出かけているのだと思っていた。

 

僕は何度も
「夜、女性が出かけるのは危険だから辞めてくれよ。心配だよ」
と言っても
「わかった!」
と返事するだけで何も変わらなかった。

 

そのうち僕たちの関係は冷めてきて
会話もなくなり、どちらかが夜いなくても
全く気にならなくなってきた。

 

電話もほとんどしなくなってきていたので
マリサが夜出かけても
「どうせベビーシッターの仕事だろう」
しか思っていなかった。

 

ところが奴は!

 

別れた後にわかった事だが
何と「ベビーシッター」なんて大嘘で
「亀戸」にある「S」というフィリピンパブで
働いていたのだ!!

 

 

そのフィリピンパブに僕は連れていかれていた・・・

 

しかも松本マリサを指名したという形で
僕を連れて行き一晩数万円という金を僕からとっていたのだ!

 

 

しかもだ・・・

 

酔って意識のない僕に変な恰好をさせて
写真を撮っていたのだ!!

 

 

そして後日わかった事なのだが
いつの間にか僕は過激派のような恰好をさせられて
しかも危険なポーズまでさせられて
写真を撮られていたのだ!!!

 

 

そしてこの写真を松本マリサが働いている
フィリピンパブの仲間の何人かが
それぞれのフェイスブックに写真を載せていたのだ!!!

 

 

いくら酔って意識を無くしていたからといって
本当に情けない・・・
自分が情けなくて仕方ない。

 

あの頃の自分を本気で殺したい(泣)

 

 

たぶんだが・・・

僕が本当にお金を払わなくなったら
きっとこれをネタに揺すってきたのだろう。

 

その証拠に僕は松本マリサと別れた後
この写真を消すために弁護士さんを雇って
写真を消してもらおうとしたのだが
奴らはなかなか消そうとしなかったのだ。

 

今、僕は離婚をしてしまって
付き合ってる彼女がいるのだが
写真を消すことに協力をしてくれた。

 

何と今の彼女が松本マリサに直接電話をして
写真を消させたのだ。

 

 

今の彼女は、いつもはニコニコと笑っていて
ほんわかな感じなのだが
実は彼女は元ヤンなのだ。

 

それもリーダーだったので
怒った時の恐ろしさは言うまでもない。

 

僕がとんでもない恰好で写真を撮られ
松本マリサと愉快な仲間たちのフェイスブック
その写真が載っているのを彼女が知った時・・・

 

僕は

「本当の地獄とはこのことだな・・・」

 

と震えが止まらなかった。

 

 

そして電話の向こうの松本マリサも
かなり怖かったと思う。

 

最初は口答えしていたのだが
最後は黙っていたから。

 

僕のブログを読んでくれている皆さん。

 

どうかどうか!
お酒だけは気を付けてください・・・

 

 

なんて僕が言える事ではないが

 

「酒は身を滅ぼすからね・・・」

 

 

この言葉を今の彼女が言った時
凄く身に沁みたのであった・・・


つづく


 

フィリピン女性に騙されたマヌケな男の日記②惰性編

松本マリサは毎日のようにお酒を買ってくるようになって
僕は毎日のように買ってきたお酒を飲むようになった。

 

お酒を飲むと嫌な事を忘れられた。
忘れてすぐに眠れるようになった。

 

同棲してから暫くして
「お金どうにかしてよ!」
が始まってから僕は毎月7万マリサに家賃として払っていた。

 

なので僕のヘソクリはどんどん減っていき
二人の関係が冷めた頃には
松本マリサに合計200万近くのお金が流れていた。

 

もうお金がないはずなのに
マリサの
「お金どうにかしてよ!」
のしつこさに負けてしまい
出してしまう自分が本当に嫌だった。

 

何でお金を出してしまうのか?
自分でもわからなかった。

 

でも、それ以上にマリサの
「お金どうにかしてよ!」
が、とてもしつこかったのだ。

 

2~3日は言い続けていた。
酷い時には一週間言い続けてた。


払わない時もあったが
あまりのしつこさに辟易して
払ってしまう自分が本当に嫌だった。


だからお酒についつい逃げてしまった・・・

 


ある日、松本マリサに

 

「なおきちの仕事が終わったら飲みに行こう」

 

 

と誘われた。

 

「お金がないのに、どうして飲みになんて・・・」

 

とは思ったが家に帰っても
マリサがご飯を作ってくれるワケでもなく
お金お金の攻撃から逃れられるのなら
まだ飲みに行った方がいいだろう・・・
そう思って一緒に飲みに行った。

 

松本マリサと飲みに行く場所は
いつも同じ場所だった。

 

某串揚げ屋だったのだか
そこだと
発泡酒一杯¥400

串揚げ一本50~60円だった。

 

なので1000円出せば、お腹と心が満たされた。

 

もともとお酒は強い方ではなかったので
一杯飲んだだけで意識が飛んでしまったりしていた。

 

松本マリサはそこを狙っていた。

 

松本マリサはもう僕がそんなにお金を持っていないことを
知っていたのだろう。

 

でもサラリーマンの僕には毎月「給料」が
会社から払われる。

 

そこを狙って松本マリサは動いた。

 

何と松本マリサは自分が働いているフィリピンパブに

 

意識のない僕を連れて行き
フィリピンパブの仲間に僕を売ったのだった・・・

 

 

つづく


 

フィリピン女性に騙されたマヌケな男の日記①惰性編

手術が終わってから

僕と松本マリサは相変わらず一緒に暮らしていた。

 

ただ前と明らかに変わったのは
お互いに気持ちがなくなってきたこと。

 

松本マリサは明らかに僕の話を聞かなくなった。
僕が何か話しても片時もスマホを離すことがなかった。

 

シャワーを浴びている以外は
常にスマホをいじっていた。

 

僕が
「たまには外に出て散歩をしようよ」
と誘って一緒に来るが
芝生の上に座った瞬間、すぐにスマホを取り出し
誰かとラインか何かをしていた。

 

その間、僕は空をボーッと見ていたり
向こうで遊ぶ家族をボンヤリと見ていたりした。

 

片時もスマホを離さない松本マリサなのに
何故か僕が電話をすると出なかった。

いつ電話しても留守電に切り替わっていた。

 

マリサに
「何で電話に出ないの?」
と聞くと
「だって電源切れちゃう」
と言ったので僕はモイバルバッテリーを買い与えて
「これでいつでも充電出来るから電源が切れたら充電して」
と言って松本マリサに渡したが、それでも電話をかけると

 

「おかけになった電話は電波の届かないところに・・・」

 

何度言っても繋がらない電話にもう諦めていた。

そして松本マリサの全てに対して諦めていた。

 

僕はというと、一人暮らしを考えたのだか
一人暮らしをする勇気が出なかった・・・

 

一人暮らしをするという事は
何もかも一人で全てを始めなくてはいけなくて・・・

 

アパートを契約してガス・電気・水道も

全部自分で契約しなくてはいけなくて。

 

家具も家電も全て一人で揃えないといけなくて・・・

 

嫁と離婚するのはいいけれど

娘たちと離れるのは・・・

 

でも松本マリサの家にいれば
「居候」
という形で住めるから・・・

 

そんな惰性な考えで一緒にいた。

 

なので松本マリサがお金を要求してきても
「仕方ない、住まわせてもらってるから」
そんな気持ちで渡していた。

 

最初は、やれ洪水だの強盗だのと
大きな金額をとられていたが
この頃は一回だけ

「フィリピンの家の車を直したい。
 だから50万どうにかしてよ」

と言ってきた事があった。

 

僕は50万なんてお金は本当になかったので断った。

 

それでも松本マリサは断った次の日になっても
そのまた次の日になっても

「お金どうにかしてよ!」

と言ってきた。

 

一度だけ松本マリサが

 

「50万どうにかしてくれないと、私、アメリカに行かないといけない」

 

 

と言ってきた。

 

何でアメリカ?と聞くと

 

アメリカに知り合いいる。それから借りる。」

 

 

と言ってきた。

 

アメリカに行くお金があるなら
そこから出せばいいのに・・・

 

そう思って僕は

「あぁ・・・行っておいで」

 そう言った。

 

松本マリサは無言で寝室に入ってしまった。
そしてアメリカに行くことはなかった。

 

たぶんあれは嘘なのだと思う。
僕がアメリカに行くのを止めて50万払う為の作戦だと思う。

 

その50万の「どうにかしてよ」が最後の大きなお金で
そのあとは

 

「携帯代が払えない」
「電気代が払えない」
「友達のプレゼント代がない」

 

 

などと言って少しずつ少しずつ
僕からお金を毟り取っていった。

 

住まわせてもらっているから払っていたのだが
僕の貯金はもう残り少なくなっていて

 

自分のお昼代さえも怪しなっていた。

 

僕は会社の食堂でご飯を食べてたのだが
みんなは300~500円する定食を食べていた。
僕はそんなお金が出せなかったので
毎日200円のうどんを食べていた。

 

200円のうどんが食堂の中で一番安いメニューだった。

 

時々、同僚から
「うどん毎日食べてて飽きない?好きなの?」
と聞かれた事があったが
それしか食べられるものがなかったので
「うん、毎日でもいいくらいうどんが好きだよ」
と嘘をついた。

 

飲み会なども出られるワケもなく
100円の物さえも買うのを躊躇った。

 

でも松本マリサは違った。

僕が200円のウドンをすすっている頃
友達とパチンコ・ボーリングをしにいき
二日一回はファミレスに行っていた。

ファミレスでハンバーグやデザートを食べていた。

 

松本マリサが楽しそうに仲間とボーリングなどをしている
フェイスブックの写真を見て
「いいね」を押していた僕は
もう心が壊れていたのかもしれない。

 

ある日、松本マリサが僕に発泡酒を買ってきてくれるようになった。

「珍しいな・・・」

そう思いながらお酒好きな僕は
「ありがとう」
そう言って頂いていた。

 

ところがこのお酒が
とんでもない事になるのだった・・・

 

つづく


 

フィリピン女性に騙されたマヌケな男の日記②妊娠編

次の検診日がやってきた。

 

松本マリサはまた一人で行ってきて

 

「心臓のドキドキ聞こえなくなった。
 赤ちゃんダメだって。だから手術だって。」

 

淡々とした感じで僕に言ってきた。

 

凄く不謹慎なのだが
赤ちゃんがいなくなった事にホッとしてしまった。

 

昨夜、松本マリサにお金を渡し
ボーリングやお酒に使ったのを知った瞬間

 

「こいつはダメだ・・・
 あれだけタバコを注意したのに吸うし
 しかもボーリングと酒まで・・・

 

 お金もあればあるだけ使ってしまう。
 きっと貯金とかそんな事は考えられないんだろう。

 

 もしマリサと結婚しても
 僕が破綻するかマリサが子育て出来ないか
 どちらかになるだろう」

 

 

 

 

そう思った。

 

そしてやはり最後にセックスをした時と
子供が出来たタイミングが合わない事に
疑問が出始めていた。

 

でもマリサも女性なのだから
赤ちゃんがいなくなってショックだよな・・・
そう思い

 

「大丈夫?少し横になる?」

 

そう聞いたが、松本マリサは悲しむどころか

 

「うん、大丈夫」

 

そう言ってベランダにタバコを吸いに行ってしまった。

 

その姿を見た瞬間・・・

 

僕はもう松本マリサを愛してない事に気づいた。
と同時に松本マリサに対して嫌悪感まで抱き始めていた。

 

手術当日。

 

僕は松本マリサに付き添って病院に行った。

 

松本マリサは

「手術怖い!手術嫌!」

そう言って泣いていた。

 

「赤ちゃんがいなくなるより手術が怖いのか・・・」

 

思わずそう思ってしまった。

 

確かに手術は怖いけれど
赤ちゃんの事は一言も悲しむ事がなかった。

 

看護士さんに連れられて
松本マリサは処置室に入っていった。

 

本当ならそこで待つべきなのだろう。
だけど僕は待つ事が出来なかった。

 

一刻も早く病院を出たかった。
松本マリサの傍から離れたかった。

 

酷い男と思われるかもしれないが・・・

 

どうしても計算が合わないのだ。

松本マリサが処置室に入る前
病院の先生に何週目か聞いて
僕は確信したのだ。

 

「やはり僕の子ではなかった」

 

と。

 

そう確信した僕は何故か解放された気分で
意気揚々と病院を出た。

 

そして僕は久しぶりに喫茶店に入った。

 

松本マリサにお金を「どうにかしてよ」と言われてから
ずっと節約してた。
だから喫茶店なんて入れなかった。

 

その日は一番安いコーヒーを頼まず
下から二番目の400円のコーヒーを頼んだ。

 

茶店を出た後、何故か清々しい気持ちになった。
街がキラキラと輝いているように感じた。

 

何でこう思ってしまったのか?
自分でもよくわからない・・・

 

でもとても軽い気持ちになってしまった。

 

そして指定された時間に間に合うよう
病院に向かい到着して松本マリサを待っていると
看護士さんに付き添われて処置室から出てきた。

 

顔色も普通だしフラフラしている様子もなく
それどころか僕の顔を見た瞬間

 

「なおきち、お腹すいたよ!なんか食べたいよ!」

 

 

そう言ってきた。

 

そして病院を出たあと、すぐに自分でタクシーをつかまえ

 

「早く乗るよ!お腹すいたって!」

 

 

そう言って早々とタクシーに乗った。

 

 

もう僕は松本マリサの行動に驚くこともなく
ただただ

「別れ」

 

だけを思っていた。

 

つづく


 

フィリピン女性に騙されたマヌケな男の日記①妊娠編

松本マリサから

「なおきち、私、生理がない」

そう告白され僕は頭が真っ白になった。

 

どうしよう・・・とかそんな思いではなく
とにかく頭の中が真っ白になった。

 

そしてやっとマリサに

「と・とにかく検査をしよう」

と僕が検査薬を買ってきて検査をしたところ
結果は「陰性」だった。

 

別れようと思っていた矢先だったので
検査の結果に心底ホッとしたのだが
ふと疑問が過った。

 

検査した時、たぶん妊娠5週目ぐらいだと思う。

 

でもフィリピンに行く前ぐらいから
松本マリサの
「お金をどうにかしてよ!」
ぐらいから松本マリサに対して疑心暗鬼になっていたから
セックスをしてなかったはずだ。

 

フィリピンに旅行に行って
「生理が来ない」
と告白されたのが一か月後・・・

 

「本当に僕の子?」

 

 

でも、そんな事を思ってはいけないよな。
それに「陰性」だったから良しとしよう。

そう思い直した。

 

しかし、また暫くしてから松本マリサに

「やっぱり生理来ないよ」

そう言われて再び検査薬を買いに行き
検査をしたところ

 

「陽性反応」が出た・・・

 

 

僕は焦った。

とにか凄く焦った。

 

え?最初は陰性だったのに
どうして陽性になったの?

 

と・とにかく病院に連れて行かないと!

 

 

そう思い直して
「早く病院に行こう。一緒についていくから!!」
と松本マリサに言った。

 

だってまだ日本語もカタコト状態だから
説明だって先生に出来ないだろうし。

 

ところが松本マリサは
自分で勝手に病院の診察の予約を入れて
自分で勝手に病院に行ってしまったのだ!

 

 

「なおきち、病院に予約して行ってきたよ」
「え!予約出来たの?!」
「診察もしてもらったよ」
「え!そうなの!?」

 

あまりにも手早い行動で僕はビックリしてしまった。

と同時に

「何だか慣れてるな・・・」

そう思ってしまった。

 

それから松本マリサは検査した後の
先生から言われた事を言ってきた。

 

「赤ちゃんいたよ。
 でも心臓、ドキドキが弱いって」

 

 

僕はパニックになった。

 

もうこの時は「本当に自分の子?」などと疑う余地もなく
とにかく赤ちゃんが弱っているのをどうにかしないと!
それだけを思い松本マリサに

 

「もうタバコ吸っちゃダメ!
 それからベビーシッターの仕事も辞めて!」

 

 

そう強く言った。

「は~い」

と松本マリサは軽く返事だけをして
寝室に行ってしまった。

 

その夜、僕は眠れなかった。

診察に一緒に行くって言ったのに
なんで一人で行ったんだろ?

 

ちゃんと説明できたのかな?
なんかおかしいな?

 

それより・・・

 

赤ちゃんが生まれたらどうなるのかな・・・
僕は赤ちゃんのことを面倒見れるのかな・・・

 

嫁と子供は・・・
離婚するしかないのかな・・・

 

僕はこれからどうなるんだろう・・・

 

自分がしてしまった事だけど
自分がいけないのだけど・・・

もう何だか嫌になってきて
無理矢理お酒をたくさん飲んで寝ようと思い
コンビニに買いに行こうとして玄関を出たら

玄関先に松本マリサが立っていた。

 

松本マリサは何とタバコを吸っていた!

 

あれだけタバコを吸うなと言ったのに!

僕は頭にきて

「何、タバコ吸ってたんだよ!」

そう怒ったところ松本マリサは

 

「タバコなんて関係ない!
 私、赤ちゃんでストレス溜まってる!
 私のストレスどうにかしたい!
 じゃあお金どうにかして!
 私、今、お金欲しいよ!」

 

 

鬼の形相で僕に迫ってきた。

 

赤ちゃんに刺激を与えてはいけない・・・
そう思った僕は

「・・・いくら欲しいの?」

と聞いた。

 

松本マリサは

「3万!」

そう言って僕の前に手を出してきた。

 

僕は仕方なく3万をマリサに渡した。

マリサは「ありがとう」を言うわけでもなく

「ちょっと出かけてくる!」

と言って家を飛び出してしまった。

 

僕は心配になって電話を何回もかけたのだか
全く繋がらなかった。

 

前からだったがマリサに電話をしても
繋がる事なんてほとんどなかった。

 

僕は自転車に乗って探したのだか
結局見つからず・・・

明け方になってようやく松本マリサが帰ってきた。

 

タバコの匂いをプンプンさせて。

 

「どこに行ってたんだ!心配したんだぞ!」

そう言うと松本マリサは欠伸をしながら

 

「ストレス発散。友達とボーリング。
 デニーズでハンバーグとお酒飲んできた」

 

 

と言ってきた。

 

赤ちゃんの心音が弱ってるのにボーリング?
しかもお酒まで・・・

 

そしてまた松本マリサはベランダに行って
タバコを吸い始めた。

 

「・・・・」

 

もう何の言葉も出なかった。


つづく