フィリピン女に300万奪われた馬鹿な男の日記

フィリピン女性に騙されて全貯金を失ったバカな男の日記です。

フィリピン女性に騙されたマヌケな男の日記①惰性編

手術が終わってから

僕と松本マリサは相変わらず一緒に暮らしていた。

 

ただ前と明らかに変わったのは
お互いに気持ちがなくなってきたこと。

 

松本マリサは明らかに僕の話を聞かなくなった。
僕が何か話しても片時もスマホを離すことがなかった。

 

シャワーを浴びている以外は
常にスマホをいじっていた。

 

僕が
「たまには外に出て散歩をしようよ」
と誘って一緒に来るが
芝生の上に座った瞬間、すぐにスマホを取り出し
誰かとラインか何かをしていた。

 

その間、僕は空をボーッと見ていたり
向こうで遊ぶ家族をボンヤリと見ていたりした。

 

片時もスマホを離さない松本マリサなのに
何故か僕が電話をすると出なかった。

いつ電話しても留守電に切り替わっていた。

 

マリサに
「何で電話に出ないの?」
と聞くと
「だって電源切れちゃう」
と言ったので僕はモイバルバッテリーを買い与えて
「これでいつでも充電出来るから電源が切れたら充電して」
と言って松本マリサに渡したが、それでも電話をかけると

 

「おかけになった電話は電波の届かないところに・・・」

 

何度言っても繋がらない電話にもう諦めていた。

そして松本マリサの全てに対して諦めていた。

 

僕はというと、一人暮らしを考えたのだか
一人暮らしをする勇気が出なかった・・・

 

一人暮らしをするという事は
何もかも一人で全てを始めなくてはいけなくて・・・

 

アパートを契約してガス・電気・水道も

全部自分で契約しなくてはいけなくて。

 

家具も家電も全て一人で揃えないといけなくて・・・

 

嫁と離婚するのはいいけれど

娘たちと離れるのは・・・

 

でも松本マリサの家にいれば
「居候」
という形で住めるから・・・

 

そんな惰性な考えで一緒にいた。

 

なので松本マリサがお金を要求してきても
「仕方ない、住まわせてもらってるから」
そんな気持ちで渡していた。

 

最初は、やれ洪水だの強盗だのと
大きな金額をとられていたが
この頃は一回だけ

「フィリピンの家の車を直したい。
 だから50万どうにかしてよ」

と言ってきた事があった。

 

僕は50万なんてお金は本当になかったので断った。

 

それでも松本マリサは断った次の日になっても
そのまた次の日になっても

「お金どうにかしてよ!」

と言ってきた。

 

一度だけ松本マリサが

 

「50万どうにかしてくれないと、私、アメリカに行かないといけない」

 

 

と言ってきた。

 

何でアメリカ?と聞くと

 

アメリカに知り合いいる。それから借りる。」

 

 

と言ってきた。

 

アメリカに行くお金があるなら
そこから出せばいいのに・・・

 

そう思って僕は

「あぁ・・・行っておいで」

 そう言った。

 

松本マリサは無言で寝室に入ってしまった。
そしてアメリカに行くことはなかった。

 

たぶんあれは嘘なのだと思う。
僕がアメリカに行くのを止めて50万払う為の作戦だと思う。

 

その50万の「どうにかしてよ」が最後の大きなお金で
そのあとは

 

「携帯代が払えない」
「電気代が払えない」
「友達のプレゼント代がない」

 

 

などと言って少しずつ少しずつ
僕からお金を毟り取っていった。

 

住まわせてもらっているから払っていたのだが
僕の貯金はもう残り少なくなっていて

 

自分のお昼代さえも怪しなっていた。

 

僕は会社の食堂でご飯を食べてたのだが
みんなは300~500円する定食を食べていた。
僕はそんなお金が出せなかったので
毎日200円のうどんを食べていた。

 

200円のうどんが食堂の中で一番安いメニューだった。

 

時々、同僚から
「うどん毎日食べてて飽きない?好きなの?」
と聞かれた事があったが
それしか食べられるものがなかったので
「うん、毎日でもいいくらいうどんが好きだよ」
と嘘をついた。

 

飲み会なども出られるワケもなく
100円の物さえも買うのを躊躇った。

 

でも松本マリサは違った。

僕が200円のウドンをすすっている頃
友達とパチンコ・ボーリングをしにいき
二日一回はファミレスに行っていた。

ファミレスでハンバーグやデザートを食べていた。

 

松本マリサが楽しそうに仲間とボーリングなどをしている
フェイスブックの写真を見て
「いいね」を押していた僕は
もう心が壊れていたのかもしれない。

 

ある日、松本マリサが僕に発泡酒を買ってきてくれるようになった。

「珍しいな・・・」

そう思いながらお酒好きな僕は
「ありがとう」
そう言って頂いていた。

 

ところがこのお酒が
とんでもない事になるのだった・・・

 

つづく